居酒屋経営塾・第5回 ゲストは武岡酒店の今村茂吉社長
去る7月16日に、港区芝の駐健保会館にて「居酒屋経営塾・第5回」が行われ、18名の居酒屋経営者様・幹部の方などに参加していただきました。
今回のテーマは「八百坂直伝・10の道」と題して、北の酒蔵・駒八の八百坂仁塾長がさらに熱弁をふるいました!
第一期全6回の居酒屋経営塾も佳境に入ってまいりました。今回はこれまでの講義の内容を振り返りつつ、より具体的な「居酒屋経営とは!」が八百坂オヤジから熱く語られ、受講生の皆様も食い入るように聴講しておられたのが印象的でした。
今回のゲストは、はるばる鹿児島からおいで下さいました!
武岡酒店 の今村茂吉社長です!
薩摩隼人にとって酒と言えば「いも焼酎」ですが、独立された当時の今村社長は、鹿児島では珍しく常時日本酒を扱う酒店として、天文館の料亭や居酒屋さんたちから重宝されたといいます。
今村社長は、酒造メーカーに昭和20年代から勤務されていました。当時の日本酒の事情というのは非常に劣悪で、何しろ当時は終戦直後。酒の質を追うよりも 壊滅的になっていた酒造業界ではなにしろ生産量を増やさなくてはいけなかったという時代背景があり、そのような時代背景から悪名の高い「三倍増醸酒」(三増)がフル稼働で生産されていました。
徐々に高度成長時代へと時代が移り変わり、日本酒が本来の姿を取り戻しつつあった頃、今村さんは酒蔵の開発のために新潟の酒造りを視察して回り、そこで「日本酒造りの真剣さ」に強く心を打たれました。
鹿児島には「てげてげ」という言葉があります。「大概、このくらいで」という意味ですが、これが良くも悪くも鹿児島の県民性なのだと今村さんは言います。
してみれば、焼酎の場合は「てげてげ」の酒造りをしておいても、蒸留してしまえば何とかなってしまう。しかし日本酒の場合はそういうわけにはいかない。真剣に取り組んでいても、わずかな不注意で腐造を出してしまう。
新潟の酒造りの真剣さに心を打たれた今村さん。鹿児島に戻ってまず考えたのが「焼酎造りも『てげてげ』でなく、日本酒の酒造りの真剣さを取り入れたら、本物の焼酎ができるはず!」
当時は本格日本酒ブームまっただなか。焼酎というものは、どうしても低く見られていました。しかし、今村さんは確信を持っていました。本物の焼酎ならば新潟や東北の酒にも負けないはず。本物の焼酎を発掘して、薩摩料理に合うのはやはり焼酎であってほしいとことさら強く願うようになります。
そんな思いを強くしていたころに今村さんはあの「森伊蔵」と出会います。
初めて口にした時から、当時もっとも評価されていた「伊佐美」を超える予感はしていました。
「焼酎を飲んだ時の、楽しさを提案できる焼酎に出会えた」と今村さんは当時を振り返ってくれました。
こうして「森伊蔵」を世に送り出す大任を担った今村さんでしたが、後に販売方法に関して森伊蔵酒造さんともめたのをきっかけに販売を停止することになってしまいます。しかし、今から思えばその出来事があったからこそ今の武岡酒店があるのだ、と語ってくれました。
あのまま森伊蔵にしがみついていたならば、焼酎蔵の開発も止めてしまっていただろうし、新しいものに取り組む意欲も失われていただろうと、今村さんは言います。
こうしてその後、次々を「良い焼酎」の開発を行い、世に送り出すときには今村さんご自身が焼酎に名前をつけて焼酎に魂を入れ、愛娘を嫁に出さんが如く出荷していったのだそうです。
今村さんは私たちに伝えたい一番大きなものとして、常に「ありがとう」の気持ちを忘れないように・・・というものを挙げてくれました。
かつての飢饉のときに、薩摩を救ったのは「からいも」でした。薩摩の人は「からいもさん、ありがとう」の気持ちをもっているとのこと。
「君は舟なり。水は人なり。」
船が浮かんでいられるのは、水があるからなんですよ。今の自分の仕事がうまくいっているのは、全て人のおかげなんですよ」という意味だそうです。
「鳥が選んだ枝。枝が待っている鳥。」
どのようにして人の力をお借りできるのか?どのようにして信頼を得るのか?口コミ、それはどうやって人に語らせるか・・・です。それにはやはり「人の心に刺さる一言」これ以外にないでしょう。
常に人に喜んで頂くことだけを考える。これがどんな商売でも大事なんだよ・・・と今村さんは柔和な笑顔の中にも時折厳しい表情を浮かべながら真剣に語ってくれました。
今村さん、熱のこもった熱いスピーチを、本当にありがとうございました!
熱もさめやらぬまま、講義後の恒例・懇親会に突入!今村のオヤジさんが鹿児島から持ってきてくれた数々の「いもの逸品」の試飲会も兼ねて行われました!
そこへ今回の洞爺湖サミットの時に供されたという八百坂オヤジの故郷・室蘭のお酒や、新たに幻の焼酎として注目に「でんでんむし」も卓に並べられ、すごく贅沢な懇親会になりました!
次回は第一期のオーラスです!どのようなお店を作りたいのか?!
「私が作りたいこんな店」と題して、塾生発表会を行われる予定。
ゲストスピーカーには店舗デザイン界のカリスマ・神谷デザイン の神谷利徳さん が来てくれます!塾生発表会の際に、神谷さんにも講評をいただけるものと期待しております。
駒八別館のあの、焼酎瓶が一面に飾られているファサードは神谷デザインさんの仕事です。
また神谷先生は、居酒屋経営塾第一回のゲスト・ゼットンの稲本健一社長と親友でいらっしゃることは有名です。
第一回の時に稲本社長は神谷さんと知り合った頃のエピソードなども語ってくれましたが・・・
神谷さんから見た稲本さん・・・なんかもお聞きできるかもしれません!
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追って折り返し詳細について、連絡を申し上げます。















