漁業危機 原油高騰で一斉休漁
東奥日報のコラム …もはや自助努力も限界という海の声と、食卓への価格の影響が気になる消費者の目と。政府は無策ではいられまい。遠く 近くの船影や漁火を見つめてきた船の神・船霊(ふなだま)さまも、こんな日が来ようとはついぞ思わなかったろう。油をめぐる現代の妖怪が跳梁(ちょうりょ う)してやまぬ図に、苦々しさを募らせていることか。(7月15日付「天地人」)全文
河北新報のコラム …主要漁業団体がきょう全魚種で一斉休漁するのに続き、「日本かつお・まぐろ漁業協同組合」が8月から2年間、間引き操業する。燃料価格が高騰、マグロ資源も細り続けているのだから「安く食べたい」はどだい、無理な話か…(7月15日付「河北春秋」)全文
高知新聞のコラム …いわば漁民の全面スト。一日だけとはいえ、恐らく初めてのことだろう。高くなった燃料代を魚価に上乗せできればよいが、かつての「魚食の民」の影が薄れ るほど、国民の魚離れが進む中では難しい。とはいえ、「漁に出れば赤字」では廃業に一歩一歩近づくばかり。一斉休漁は窮余の一策に違いない。気になるのは 国民の反応だ。窮状は理解できても、原油高に苦しんでいるのは漁民に限らない。値上げが続く中、国民の多くが生活防衛に追われ始めている。政府の支援を求 める行動ではあっても、かえって反発を招く恐れさえある。フランスでは農漁民が始めたデモやストが運輸業界や消費者、周辺国にも広がったが、「スト文化」 が消えて久しいこの国ではどうだろう。(7月15日付「小社会」)全文
茨城新聞のコラム …漁業をめぐる課題は燃料代だけではないだろう。しかし今、最も大きな問題が燃料代の高騰であることは確か。このままでは食卓から沿岸の新鮮な魚が姿を消してしまう。国レベルでその対応を早急にすべきときに来ている。(7月15日付「いばらき春秋」)全文
山陰中央新報のコラム… 一斉休漁には約二十万人の国内漁業者の大半、島根・鳥取両県では五千隻を超える船が参加するそうだ。ストライキまがいの操業停止、引き金は例の原油高にあ る。燃料に使われるA重油の価格は天井知らず、二〇〇三年の年間平均価格に比べて三倍近くになっているという。これでは「捕れば捕るだけ赤字」という漁民 の憤りも分かる。漁師にまつわる英語の言い方に「フィッシュ・ストーリー」がある。大げさな話とか眉唾ものという意味があるそうだが、今度の一斉休漁は眉 唾でも法螺でも、何でもない。ぎりぎり瀬戸際の話なのであろう。(7月11日付「明窓」)全文
河北新報のコラム… 千葉県・犬吠埼沖で「第58寿和丸」が転覆した事故…操業か退避か、判断に迷う海の状況だったらしい。主要燃料のA重油の価格は5年前の3倍近い。単純に 考えて、1回の出漁で3倍の漁獲がなければ、かつてのような収入が得られない。今回の事故の引き金が原油高騰にもあるならば政府にも責任がある。漁業や農 業がつらいのは生産者に価格決定権がないことだ。価格は市場で決まるから、燃料費の上昇分を転嫁できない。先ごろ一斉休漁したイカ釣り漁船の人々が求めて いたのも、燃料代の支援だ…(6月25日付「河北春秋」)全文
福島民友新聞7月2日付「編集日記」
新潟日報のコラム 「夜の日本海には、主要な都市をもしのぐ巨大な光の集合が見られる。正体を教えてほしい」。こんな手紙が米航空宇宙局(NASA)から本県の水産研究者に 届いたのは一九七八年のことだった。人工衛星からの写真が添えられていた。正体はイカ釣り船団の集魚灯だった。宇宙から見えた漁火(いさりび)の群れは東 京と名古屋、大阪の街の灯を合わせたよりもスケールが大きかったのである(6月21日付「日報抄」)全文














