大衆酒場に学ぶ繁盛哲学 〜蒲田 鳥万〜
キ〜ネ〜マ〜の天地〜〜!
今回は蒲田です。蒲田は、筆者が横浜から東京に出て、帰る時に立ち寄るのに便利な町。
困ったことに、昼間っからやってる飲み屋に加えて、ピンサロなどの風俗系の店も豊富だ。
さらに困ったことに、平成も20年を過ぎた現在も、町並みに昭和の雰囲気が濃厚に漂っている。
何しろ、西口にも東口にもでっかいアーケード街があるし、
少し裏手に行けば、時代に取り残されたような古本屋やトリスバーが立派に営業していたりする。
商売っ気のない美人ママがやってるカラオケスナックで、
営業マンが油売ってたり(これも昭和言葉。もう死語ですか?)もするから、
昭和生まれのオジサンには、天国のような町なのである。
お〜い! 帰って来てくれ〜! レイコ〜!
失礼。つい若い頃に戻って、叫んじゃいました。
ちなみに、蒲田には、新宿に勝る数の居酒屋があるのだとか。
かつて一世を風靡したキャバレーチェーン「ハワイ」も、現在の居酒屋チェーンの雄「和民」も、
ここ蒲田から第一歩を踏み出したといえば、この町の天国度がわかっていただけるだろうか。
さらに言えば、この町の地元の人はいまでも、品川方面に行く時には「東京に行く」と言うらしい。
また、蒲田〜羽田地域の人(男性)は、自分のことをオイラと呼ぶのが正統なのだとか。
蒲田って、つくづく異界なんだよね〜。パラレルワールドというかさ。
そんな昭和残響の町、東京都の異界、蒲田にある、何より蒲田らしい大衆居酒屋が鳥万である。
この店の存在を教えてくれたのは、奥さんの実家が蒲田にあるという知人。
「蒲田といえば鳥万ですよ。知らないんですか?」
という推奨の言葉に背中を押されて、蒲田の西口に降りたって驚いた。
それまで、蒲田というと東口と京急蒲田しか知らなかったのだが、
よく見ると西口にも東口そっくりの町があるではないか。
蒲田の駅周辺も実はパラレルワールドだったのだ。
鳥万は、その西口から歩いてすぐの裏道に面した、威風堂々とした店である。
店は4階まであって、どの階も同一料金。
しかも、午後4時から飲めるという、困った店なのだった。
で、まずはホッピーセットを注文。
当然のように、ナカを追加して、びっくりした。
正1合のコップに、25度の焼酎がなみなみと注がれて出てきたのだ。
横須賀ホッピーに勝るとも劣らない気っ風の良さである。
たじろぎつつ、ナカを氷の入ったジョッキに注ぐと、何と! ホッピーを入れる余地がない!
単なる焼酎水割りになってしまったのだ。
う〜ん、鳥万恐るべし。
これじゃあ、昼間から酔っぱらっちゃうよ〜。
そこで周りを見回すと、常連の皆様は、ナカを半分ずつ注いで飲んでいるではないか。
なるほど。その流儀にならうために、筆者が2杯目のナカを注文したのは、言うまでもない。
もちろん、帰る頃は、ヘロヘロ。困ったもんだ。
続く
文:ライター桶谷
取材協力:鳥万
東京都大田区蒲田7−3−1 電話03−3735−8915 営業16時〜23時











