ウィークリーコラム

大衆酒場に学ぶ繁盛哲学 〜横須賀 中央酒場その2〜

第二話

戦後すぐに梅割に代わってホッピーが流行

聞けば、横須賀の人は、飲み始めが早いらしい。

夕方のスタートも早いが、昼間っから飲み始める人もけっこういる。

「うちはいまでも朝10時からやってますが、

朝からやってる店は戦後まもなくの頃、横須賀には多かったんです。

米軍基地の仕事は24時間勤務で昼夜交替だから、

朝から飲んでバタンキューで眠りたいという人がたくさんいた。

米軍以外にも電鉄関係、タクシー、警察なんかが24時間勤務でしたね」

 

 

 こう話す社長の井上徹さんは、昭和28年に開店した「中央酒場」の2代目。

戦後、気の荒い酔っ払いがたくさんいた頃には、喧嘩の仲裁をしたり、

くだを巻く客を追い出したりという荒っぽい場面もけっこうあったのだとか。

そんな時代に、焼酎の梅割に代わって、横須賀で流行り始めたのがホッピーだった。

「横須賀は昔から男っぽい町なので、ハードな酒が好まれた。

戦後は焼酎主体の店が流行ったんですが、当時の焼酎は質が悪くて、臭い。

だから梅で割った。ただ、梅割は夢がないというか、あまり格好が良くないじゃないですか。

そこにホッピーが入ってきた。

ホッピーで割れば焼酎はある程度、薄まるし、ビールのようで見た目も良い」

 こんな横須賀っ子のダンディズムに迎えられ、ホッピーは横須賀に浸透した。

ただし、その後の歴史の中で、なぜか焼酎がえらく濃いという「横須賀ホッピー」に進化したのだ。

 ちなみに、ホッピー唯一のメーカーであるホッピービバレッジが推奨する、

基本的なホッピーの飲み方は、以下のようなものだ。

まず焼酎とホッピーを冷やす。

その上で、500mlはいるホッピーのオリジナルジョッキに、冷えた焼酎を100ml入れる。

次いで、360mlのホッピーを一気に、全部入れる。

泡がたち、空いた分の40mlは泡になるのだ。

 

 

 

文:ライター桶谷 写真:ソウル久我山
取材協力:中央酒場
横須賀市若松町2−7 電話0468-25-9513 営業10時〜22時半 日曜祭日休み

 

 

次回
第三話『横須賀ホッピーはまるでドライマティーニ』は11月30日更新予定!!

 

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