「あったらいいなこんな店」開業計画から出店まで!
このコーナーは飲食店の開業計画から出店までの一部始終を、バーチャルでありながらリアルに迫る連載ストーリーです。
「魚串(ととくし)」という、オーナー自由設計型シェア業態の仮想店舗を展開し、繁盛飲食店を読者の皆様とともにバーチャルに体験してみたいと思います。
はじめに
“ 飲食店をはじめたいが、ノウハウがない”
“ でもFC加盟はしたくない。”
“ やるからにはノウハウや飲食ビジネスの経営手法をしっかりと押さえて成功したい“
という方の為に、開発された強力なスキームをもつ飲食業態です。
この「魚串」をモデルとして実際にオーナーになった視点で読み進めていただくと、出店までのいくつかのハードルをストレートに越えられる様に構成しています。
もしあなたが出店を検討しており、物件を探しているのなら、それまでの経過をチェックして頂き、これから取り組もうとしている場合なら、順を追って一緒に出店をシュミレーションしましょう。
それでは始めましょう。
事業計画を立てるということは既に何を自分がやりたいのかが、明確になっていなければ立てられません。つまり、何とは「業態」を指します。
まず一番最初に「業態の確定」をおこないましょう。
これは漠然とした形でも結構です。
例えば、「あの店いいな~」的な感覚です。
その店が居酒屋なのか、カフェなのかを大枠で確定しましょう。
ここでは「魚串(ととくし)」としてシュミレーションしていきます。
「魚串」は大枠でいうと、焼きとりや焼きとんに代表される居酒屋業態となります。
居酒屋は比較的居抜物件も市場に出やすい業態ですが、立地選定を間違えると競合も多い分野ですので、物件選定には徹底的な調査が必要となります。
「魚串」は、鶏や豚ではなく魚を使う新しい業態ですので、特定の付加価値をもって出店が可能なのが強みとなり差別化できます。
さて、業態が確定したら次は実際に事業計画を立てて行きましょう。
事業計画と聞くと事業計画書を連想しますが、具体的な事業計画書を作成するためにも是非取り組んでほしい事業計画が「コンセプトの明確化」です。
ただ、
「素人でもできそうなのがカフェだから」とか、
「イタリアンで修業してたから大体やればわかる」からお店を開くんだ、
では危険です!
「魚串」は業態コンセプトがしっかりと組まれておりますが、
もしあなたのやりたい業態が決まっているのなら次の事をしっかりと考えてみましょう。
1 マーケットターゲット
- 属性 ( 例) 出店地域の30 ~ 40 代近隣就業者
- 現在どこを利用しているか?(例)週に1 回は同僚と2000 円以下の炉端店にいく年収400 万円以下のサラリーマンで主に駅前の居酒屋●●を利用
- 欲望は? ( 例) 気楽に立ち寄れて愚痴が言える空間、しかし肴にはちょっとうるさく新しいお店ができると覗きたくなる。自分の育てた店として自慢したい。

- 不満は? ( 例) 恋人を誘うにはちょっと・・・家族ではこれない
2 プレゼンテーションポイント( 内外装・ファサード)
- 初めて利用するときのハードル ( 例) 女性一人でも入りやすい
- 判断基準 ( 例)TPO・値段・にぎやかさ→入りやすい雰囲気
- インパクト( 例) 面白いか・話題性→おもしろければ人に伝えたい
3 プロダクトプラン( 商品・全体像)
- コンセプトキーワード( 定義・インパクト見た目・具材内容)
- 商品定義(具体的なメニュー内容・期待水準・感動ポイント)
- 環境(坪数・出店場所・内外装雰囲気・ファサード案・モデル店舗先・感動ポイント)

- 立地戦略(ロケーション・近隣商圏人口・敷地・建坪・視認性・
- 客単価、滞在(ランチディナー別客単価・ランチディナー別時間・営業時間・休業日)
- サービス(接客ポイント・イベントポイント・感動ポイント)看板設置場所)
- リピート戦略(感想・思い出すこと・常習性・差別化)
- 利用形態(頻度)
- 口コミキーワード( 商品の特殊性・サービスの優位性・その他何でも列挙)
上記の項目をできる限り埋めてください。単語だけでも感じたことでも、理想でも何でもです。「魚串」であれば、新鮮な魚介類と産直野菜がコアなコンセプトとして内外郭を形成しています。
まず取り組むにあたって一番最初に出てきたキーワードだけでもいいです。
それを様々な角度で検証しながら実際に「お店」として営業していることをイメージしてつくります。わからないところは参考になりそうなお店を調べ、そこを徹底的にしらべてみるのもいいでしょう。その店に足を運び、「何故この店はこんなにはやっているのだろう?」とか疑問点を掘り起こし、そこを深く掘り下げて気づきを得ましょう。
通常の事業計画ですと、予算に応じて物件を決め、デザイン会社の設計にたより、施工会社に任せてしまう。
設計施工を行う会社にとっても明確なコンセプトがあれば、オーナーの理想をより実現しやすい環境を作り出せますし、もっとも納得できるオペレーションで完成することが可能となります。一番大切な事業計画とは、資金借り入れの為の計画書ではなく、オープン後のお店の運営の計画にあります。
計画はあくまで計画ですが、基本があれば応用は利きますので、常に現状とあるべき姿のギャップを検証することでよりよい店舗運営が可能となります。
オーナー店長の場合、とかくお店にはいっていると運営の本質が見えなくなり、惰性で営業してしまいますので、せめて立ち上げ時の計画はしっかりと立てておきましょう。
次回は「事業資金について」で具体的な資金調達や借入対策も交えて出店シュミレーションいたします。














